年々、
好きが増している。

結婚22年目

小林美紀さん 小林輝之さん

小林夫婦

撮影時: 結婚18年目

輝之さんは父親の代から続く鉄工所の2代目。美紀さんは輝之さんの会社の事務全般を務めています。美紀さんのことを「会社の影の功労者」という輝之さん。美紀さんは22年の結婚生活のなかで「年々、輝之さんのことが好きになっていく」と微笑みます。

B’zが好きで意気投合。
7年の交際を経て結婚。

ふたりの出会いは学生時代。アルバイト先の居酒屋でした。美紀さんにとってバイトの先輩だった輝之さん。その第一印象は「仕事に厳しいイメージ」で、最初は話すのも緊張したそう。ところが、歓迎会のカラオケでお互いB’zが好きなことから距離が縮まり、交際に発展していきました。その後、美紀さんは金沢の介護施設に就職し、輝之さんは大学を中退して居酒屋チェーンに入社。輝之さんの転勤で遠距離になったり、別れる危機を乗り越えたりしながら、いつのまにかつきあって5年以上が経っていました。

「結婚は意識していましたが『まだそのタイミングじゃない』と言われて待たされてたんです」と美紀さん。ところが、友人の結婚式に参列した帰り道に輝之さんから「結婚したいね」と言われ急展開。2002年に結婚式を挙げ、翌年には子どもが生まれます。

「また普通の生活ができるように」
家族を支える覚悟。

結婚後、金沢で暮らしていたふたりでしたが、大きな転機となったのは2004年のこと。輝之さんは家業の鉄工所を支えるため、家族で福井に戻ることを決意します。昼は仕事、夜は接待と毎日飛び回る輝之さん。一方、美紀さんははじめての子育てや慣れない土地での暮らしが重なり、ついに倒れてしまいます。診断は適応障害。「仕事はおろか車にも乗れず、普通の生活ができなくなってしまいました」と当時を振り返ります。入院すること3カ月。その期間は輝之さんが仕事や家事、子育て、美紀さんの看病と、ぎりぎりのなか家族を支えました。入院中に行われた子どもの卒園式では、出席できない美紀さんのために輝之さんがビデオ通話でつないでその様子を伝えたそうです。「子どもの姿をすぐそばで見れない申し訳なさと同時に、こんな状態の私にも親身に向き合ってくれたことがありがたくて涙が止まりませんでした」(美紀さん)。

ふたりの
ちょうどいいバランスを求めて。

そこから数年かけて病気を克服した美紀さん。「リハビリのために会社で掃除をさせてほしい」と輝之さんの会社で働きはじめ、今では会社にとってなくてはならない存在になっています。子どもたちはすっかり大きくなり、大学生と高校生に。ここまで仕事や子育てに全力投球でしたが、最近ではふたりだけの時間が生まれ、一緒に出かけることも増えました。

“夫と妻”、“父親と母親”ときには“社長と従業員”と、お互いの役割や関係性が変化し続けた22年。この結婚生活を、「ふたりのちょうどいいバランスを探してきた22年」と輝之さんは振り返ります。「子どもたちも『尊敬する人はパパとママ』って。その言葉を聞けただけで子育ても結婚生活も花丸だなと思います。これからふたりで過ごす時間も楽しみです」と美紀さんも笑顔で語ってくれました。

色々なふたりを見る
Story Archive

ほかのストーリーも読んでみる